「キラが女だったらよかったのにな。」




■□ 君の願望 □■




「……アっアスラン、それはいったいどういう意味でだ?」

聞いてしまったカガリは思いっきり固まった。
無理もない……
男が、しかもその話題の人に異常なまでの執着心を常日頃見せられている身の上としては、勘ぐらずにはいられない。

「どういうもなにもそのままの意味だが?」

きょとんと。
自分が言ったことがどんな風にとられるのかわかっているのかいないのか。
とにかく罪のなさそうな顔で、しかもどこかキラにも似通った表情で兄の(自称)親友アスラン・ザラは首をかしげた。

「いやだから……その理由とかだな……」

本当は聞きたくないような気もするのだが。
聞いておかないとまずい気もする。後々色々と。
だって最愛の兄にかかわることなのだから。

「だってどんなに好きでも男同士じゃ親友がせいぜいじゃないか。」

(ごもっとも、だな。一応常識あるのか?)

「おまえ・・・・・・キラのことほんっとに好きだよな・・・・・・」
「もちろんだよ。俺はキラを愛してるんだからな。」

この男……
危ないのか常識があるのか微妙なところだ。

「なんせ4歳のころからずっと一緒だったんだぞ!頭いいのにぼけてて・・・・・・
昔から可愛かったんだよなキラは・・・・・・」

切なげにため息までついて見せて。
どっかにとんでるっていうか逝っちゃっている。

「ああ・・・・・・キラ・・・・・・」

再度つぶやかれる兄の名前。
ゾワゾワと悪寒が走った。

やっぱりただの危ないやつだ。
と思ったカガリは、兄に絶対近づけさせてなるものかと誓ったのだった。



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たまには壊れアスランのギャグで。
甘々のBLは苦手ですが、壊れたのは結構好きなんです。
ほのぼのとかギャグに限りますが・・・・・・
キラとカガリって兄妹ですか?それとも姉弟ですか?
・・・・・・忘れてしまった!