オリビアの太陽
一度目の再会はへりオポリスの格納庫。 二度目の再会はすでに敵として。 MSの中で。 本当に敵になってしまったの? キラ…… そんなことは信じない。 信じられない。 利用されているだけだ。 友達が乗っているから、守りたいからと彼は言った。 だから利用されているわけじゃないと言ったのだけれど。 それが利用されているというのだ。 優しいから。 すべてのナチュラルが敵ではないと、悪ではないと彼は思って。 戦うすべを持たない友人たちを守ろうとして。 「傷つくのはキラなのに?」 それでも優しい君は戦うの? 止めてよ。 君と戦いたくなんてないんだ。 戦争が嫌いだというならザフトに来なくてもいいから。 だから。 早くストライクから降りて…… 「どうしたら君は降りてくれる?」 そのためなら多少の命令無視なんて気にしないから。 そのためならなんでもするから。 (キラ……) 太陽のように笑う君が恋しいよ。 名前の呼べない君。 それでも祈るのは止められず。 今は翳った月のように。 笑う君を知らない。 |